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当社では、平成12年より5年計画で、海洋肥沃化装置「拓海」の開発・設計・製作・設置・運用のプロジェクト・マネージメントを、水産庁の外郭団体(社)マリノフォーラム21より受託し、海洋深層水を利用した漁場造成の研究開発を行っています。( 主要論文:41,43,44,45,55,56,63参照)
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- 窒素・リン等の栄養塩の豊富な低水温の海洋深層水をポンプにて汲み上げ、水温の高い表層水と混合して密度調整の上、有光層へ放水し、密度流として光のあたる深さに滞留させる。
- 有光層に滞留した栄養塩豊富な肥沃化水塊に太陽光があたって光合成が活発におこなわれ、植物プランクトンが増殖する。
- やがて、増えた植物プランクトンは、動物プランクトン―小魚―大魚に食べられるという食物連鎖を太らせて、付近の海域に漁場を形成する。
- 外洋の厳しい風浪に耐えるため、浮体は縦長のスパー型没水式とし動揺を大幅に軽減し、浮体と深層水取水用ライザー管(鋼製)は、チェーンとフレキシブルパイプによるピン結合方式にて連結される。
- 浮体内にディーゼル発電機を搭載しポンプ等の動力を賄い、全ての機器類は無人運転 とし、諸データを陸上へ無線送信して、陸上より運転管理及び補給を行う。
- 浮体はチェーン及びワイヤーとコンクリート製シンカーによるカテナリー方式で一点係留される。
- 設置工事は、175mのライザー管を水平にして曳航し、現場の海中で90°自由落下させ垂直に立てるUpending工法を採用する。
- 設置海域は、相模湾平塚沖約25kmの三浦海丘付近の北緯35°05′22″、東経139°25′29″、水深約980mの位置とし、相模湾にしばしば起きる反時計回りの還流中心に近く、汲み上げた栄養塩が濃度を保ったまま滞留し、肥沃化効果の現れる可能性の高い海域を選定した。
- 城ケ島の神奈川県水産総合研究所内に陸上受信局等の陸上支援施設を設置する。
- 主要目
全 高 |
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約 213m
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最大直径 |
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16.8m
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喫水(深層水取水水深) |
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約 205m
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排水量 |
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約 1,700t
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ライザー管内径 |
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1.0m
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放水口水深 |
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約 20m
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係留水深 |
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約 1,000m
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ディーゼル発電機出力(定格) |
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115kw
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深層水汲上量 |
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約 10万m3/日
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表層水取水量 |
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約 20万m3/日
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放水量 |
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約 30万m3/日
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「拓海」の研究開発参加企業
(株)大内海洋コンサルタント
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全体システム(プロジェクトリーダ) |
(株)IHIマリンユナイテッド
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浮体及び装置組立 |
JFEエンジニアング(株)
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ライザー管 |
ナカシマプロペラ(株)
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揚水ポンプ・ディーゼル発電機 |
日本無線(株)
(株)システムインテック
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監視・計装・通信機器 |
(株)ゼニライトブイ
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灯火設備等 |
三菱重工業(株)
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係留システム設計 |
東亜建設工業(株)
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設置工事 |
商船三井テクノトレード(株)
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運用及びメンテナンス |
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図1-1 「拓海」作動概念図
(提供マリノフォーラム21)
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図1-2 「拓海」設置海域
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図1-3 設置中の「 拓海」
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図1-4 稼動中の「拓海」
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設置後3年(2005年9月)
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当社では、来るべきCO2を出さない水素エネルギー社会に備え、海洋深層水を利用した水素生産について研究しています。特に熱帯海域での海洋深層水を利用した海洋温度差発電(OTEC: Ocean Thermal Energy Conversion)は、水素生産のためのエネルギー取得手段として最も有望と考えており、海洋肥沃化による漁場造成と組み合わせての水素・魚類生産施設「漂流式海洋深層水利用プラットフォーム」の実用化を研究しています。( 主要論文:39,47参照)
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図2-1 「漂流式海洋深層水利用プラットフォーム」稼動概念図
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海洋と同じように沿岸の閉鎖性内湾や内陸部の湖沼も、特に夏場は深さ方向に温度成層が出来て、水の上下循環が殆どなくなります。そこへ最近では陸上から栄養分が多量に流れ込むようになったため、底層の貧酸素化や赤潮・アオコの発生といった富栄養化(過栄養化)による水質汚濁が問題となっています。当社では、成層した海域に起こるゆっくりした水平な流れである「密度流」に着目し、例えば密度流拡散装置のような密度流発生システムを利用して海域に流動を起こし、過栄養化による水質汚濁軽減し、失われつつある藻場や漁場の回復を図るためのコンサルタントを行っています。( 主要論文:39,44,59参照)
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図3-1 密度流拡散装置 (マリノフォーラム21パンフレットから引用)
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現在行われているエビの養殖は、狭い養殖池で生産量を高めるため密殖を余儀なくされ、多量の投餌(配合餌料)が必要であり、また、残餌・排泄物によるヘドロ等の除去に多大なコストがかかり、更に密殖によるストレスからの疾病の発生・養殖池の疲弊も加わり、リスクが大きく長期安定的な事業として成立しにくくなっています。当社では、このような従来の方法から発想の転換を図り、底層のヘドロを汲み上げ酸素の豊富な表層水と混合させ、好気性バクテリア反応により無機栄養塩を生成し、これを池全体に拡散させて、本来のエビの餌である大型植物プランクトンの増殖を図る養殖方法を開発しています。本方法により、単位面積当たりのエビの収量は投餌養殖法に比較して減りますが、養殖コストの半分を占める餌代が不要となり、池の疲弊もなくなり、エビも天然に近い餌で育つ良質なものとなり、事業採算的にも大いに期待出来ます。
(特許第4201194号)
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従来型石油燃料船において抜本的省エネ技術開発及びその統合化を行い、同積載量同速力にて燃料消費・CO2排出の半減を目指します。具体的要素技術としては、気泡潤滑による船底摩擦抵抗低減、大直径プロペラ2軸化による推進効率改善、PBCF等によるプロペラ旋回流回収、実海域適応技術、機関室排熱回収などを統合化した抜本的省エネ船の開発を行います。
(文献51、58、61、62参照)
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図5-1 プロペラ旋回流回収「PBCF」
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図5-2 気泡潤滑二軸船概念図
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図5-3 プロペラ旋回流回収「PBCF」
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要目: |
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Length (oa) : |
80m |
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Speed (Wind 15m/s) : |
12kt |
Length (pp) : |
70m |
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Sail Area : |
810m2 |
Breadth : |
24m |
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Prop. Motor : |
2 x 500kw |
Depth : |
11m |
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Generator : |
4 x 500kw |
Draft : |
6.5m |
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Gross Ton. : |
4,000ton |
Displacement : |
3,000t |
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Accomo. Area : |
2,200m2 |
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